昨日は消費者庁の「遺伝子組換え表示制度に関する検討会報告書に係る説明会」に参加。平成29年度に行われた10回ほどの検討会をほとんど傍聴してきた身には、特に新しい情報はありませんでした。
今回の検討結果唯一変わるのが、「遺伝子組み換えでない」と表示を許される要件です。今までの「意図せぬ混入率5%以下」から「遺伝子組み換え不検出」へと厳格化されることになります。
それに伴い「遺伝子組み換えでない」とこれまでされてきた飼料を与えた畜産品に「NonGM飼料」と表示することも問題になるのか? との質問がありました。
その答えは「今回改正の対象になるのは食品表示法の範疇であり、それ(畜産品の飼料について)は景品表示法の範疇になるため、今回の変更による縛りは受けない」「とはいえ、消費者は、同じ基準(不検出)で運用されると思うだろうし、そうであることが望ましい」「(畜産品の飼料に関する表示に対して)最終的にどういう規制をするかは未定」とのことでした。
これからは「検出されるけれど、5%以下」の部分をどう表示するか、というのがひとつの焦点です。
これを「95%以上遺伝子組み換えでない」「99%以上遺伝子組み換えでない」などの数値を用いて表現することは、事実であれば問題ない、との言質をこれまでに得ていました。
わたしが推奨したいもうひとつの表現は「ほぼ遺伝子組み換えでない」というもの。簡潔で、わかりやすく、意味も正確です。つまり、「遺伝子組み換えでない」よりは多少グレードが落ちる、ということが、直感的にわかります。事実に即していれば、表現は各社工夫してよい、とのことなので、「ほぼ遺伝子組み換えでない」も許容されますよね? と消費者庁食品表示企画課の蓮見課長補佐に問いかけたところ、「企業がその表現がよいと思えば、そういう表現をすることに特段の問題はないと思う」との返事。「ただはっきりとしたことはここではまだ言えない」というような含みも持たせる言い方でした。どんな表現なら許されて、どんな表現は許されないか、まだ綿密に検討してはいないようです。
ただ「事実に即した表現であれば禁止することはできない」というのが原則のようですから、それを盾に、わたしたちから企業に対し「ほぼ遺伝子組み換えでない」と表示してほしい、と働きかけてもよいのではないでしょうか。
「95%以上遺伝子組み換えでない」
「99%以上遺伝子組み換えでない」
「ほぼ遺伝子組み換えでない」
あたりが一番わかりやすい表現ではないかと思います。
「サルでもわかる遺伝子組み換え」作者、安田美絵
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