3.27緊急院内学習会「遺伝子組み換え表示が消える」ご報告


昨日は緊急院内学習会「遺伝子組み換え表示が消える」に参加。消費者庁の食品表示企画課のお役人はいつも通り、こちらの質問や意見を、淡々とかつ丁寧な当たり障りのない発言でやり過ごします。
平成29年度1年間かけて「遺伝子組み換え表示に関する検討会」が出した結論に対して、こちらが何をどれだけ批判しようが、のれんに腕押し。
今回は会場から20人近く?の消費者が意見や質問を出しましたが、わたしが質問したのは、この1年間の検討の過程で、唯一制度変更になった部分についてです。

すなわち「遺伝子組み換えでない」と表示していい要件が、今までの「意図せぬ混入率5%以下」から「検出限界値以下」に引き下げられることになり、輸入大豆やとうもろこしでその基準をクリアできることはあり得ない、ということになりましたが、「検出限界値以上5%以下」の部分をどう表示するかについて、消費者庁が提示してきた案はわかりにくいものばかりでした。(詳細は後述)

それに対して「95%以上遺伝子組み換えでない」「99%以上遺伝子組み換えでない」などの数字を明示する案はどうなのか、確認したところ、「事実であれば禁止することはできない」つまり「そのように表示してもいい」という確約を得ました。

どうも消費者庁はわざとわかりにくい表示にしたがっているという節があります。しかし、このようなわかりやすい表示にしても構わないということなのですから、わたしたち消費者が、豆腐や豆乳、納豆などのメーカーに働きかけて「表示制度の変更が施行されて『遺伝子組み換えでない』の表示ができなくなったら、『99%以上遺伝子組み換えでない』と表示してくださいね!」と要求すればいいのです。

輸入大豆でもこの基準は余裕でクリアできるはず(「非遺伝子組み換え」として流通している大豆の実際の混入率は平均わずか0.1%程度ーアメリカや日本の港や倉庫での検査。出典:消費者庁の資料)(大豆製品を調査したところでは、最高でわずか0.17%。出典:農民連食品分析センター資料)。

数字ではっきり示されればわかりやすいし、多くの消費者は「まあ、そのくらいならしかたないか」と納得できるのではないでしょうかね。

(微量でも混じっているのはいや、という人はちょっと値段は高くなっても、国産大豆製品を買うようにすればいいのです。国産大豆を問屋を通さずに仕入れ、かつ自社工場内では輸入大豆は扱っていない……そんな工場で生産された製品であれば、微量の混入もなく、「遺伝子組み換えでない」の表示が可能な製品もあるはずです)

98%~NonGM

ちなみに消費者庁の表示案(検出限界値~5%のもの)は下記のようなものです。

(1)枠外に表示する場合

遺伝子組換え原材料の混入を防ぐため分別管理されたとうもろこしを使用しています。

分別管理された 大豆を使用していますが、遺伝子組換えのものが含まれる可能性があります。

遺伝子組換え大豆ができるだけ混入しないよう、生産・ 流通・ 加工の段階で適切な管理を行っています。

遺伝子組換え大豆ができるだけ混入しない原材料調達・製造管理を行っています。

大豆の分別管理により、できる限り遺伝子組換えの混入を減らしています。

(2)枠内の原材料欄に表示する場合

遺伝子組換え原材料の混入を防ぐため分別管理されたもの

遺伝子組換えの混入を防ぐため分別

遺伝子組換え混入防止管理済

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