遺伝子組み換え食品のグリホサート検査3点のご報告


表示義務のない遺伝子組み換え食品が日本では大量に流通していますが、その安全性に問題はないのか、それを知るための一助として、残留農薬検査を行いました。

遺伝子組み換え食品の中でもっとも多く栽培されるのが、除草剤耐性タイプのもの。それには大量の除草剤が散布されています。

その除草剤の代表はラウンドアップ(商品名)、主成分はグリホサートです。

グリホサートは2015年2月、WHO(世界保健機構)傘下のIARC(国際ガン研究機関)によってグループ2A(ヒトに対しておそらく発がん性がある)に指定された「発がん性物質」。

これが検出されれば、遺伝子組み換え食品の危険性の一端が証明されることになり、表示義務化に向けた機運も盛り上がるのでは、と考えて昨年秋に寄付を募り、検査を行いました。

検体は、キャノーラ油、ガムシロップ、水飴の3点で、すべて表示義務のないもの。すなわち遺伝子組み換えの原材料を使っている可能性がきわめて高いと考えられるものです。

(キャノーラ油は遺伝子組み換え菜種から。ガムシロップと水飴は、遺伝子組み換えとうもろこしからつくられることが多いものです。)

通常、こうした表示義務のない食品には、遺伝子組み換え関連の表示はされていませんが、キャノーラ油と、ガムシロップには、原材料欄に「遺伝子組み換え不分別」の表示があるものを選びました。

詳しい結果は、以下の分析書をご覧いただければわかりますが、3点とも「検出なし」となりました。

グリホサートが検出されなかったので、遺伝子組み換え食品は安全だ、とは言い切れるわけではなく、なんらかの成分の違いがある可能性は残されています。

また、わたしたちが遺伝子組み換え食品を消費することは、遺伝子組み換え企業の収入と勢力拡大につながり、それが環境汚染や農家の権利を制限することにつながってしまうので、仮に健康上問題がなかったとしても、決して好ましいことではありません。

決して消費を奨励するものではありませんので、誤解なきようお願いします。

食料主権(農家が栽培したいものを栽培する自由、わたしたち自身が食べたいものを選べる自由)を守るためには、遺伝子組み換え食品の消費は極力避けるようにしましょう。(表示義務のない遺伝子組み換え食品はたくさんあります。詳細はこちらのページを

とはいえ、せっかくの分析結果を公表しなくては、他の方が同じことを試して無駄にお金を費やされる可能性もありますので、ここにこうして公表致します。

ご寄付をいただいた皆様には改めて感謝申し上げます。

◆キャノーラ油(イオン、トップバリュー、商品名「キャノーラ油」)

イオンキャノーラ油表 イオンキャノーラ油裏

キャノーラ油

 

◆ガムシロップ(イオン、トップバリュー、商品名「シロップ」)

ガムシロップおもて ガムシロップイオン表示カット

ガムシロップ

 

◆水飴(加藤産業株式会社KPK、商品名「水あめ」)

水あめ 水あめ表示

 

 

 

水飴h

※なお、水飴の検出限界は0.5ppmとなっていますが、農民連食品分析センターの八田純人所長によれば「検出限界は、便宜上、0.5mg/kgとちょっと大きめですが、スタッフによれば、それ以下の部分も、目視では痕跡と考えられるような影などは見えないので、ない、と言って構わない結果だと思います」とのことでした。

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