アメリカ初のGM表示義務化に、しぶとい反対派の悪あがき


GMO genetically modified food 3d concept

アメリカ初の遺伝子組み換え表示義務化が2016年7月1日からバーモント州で施行予定だ。

ところが、もう6月下旬のこの期に及んで、まだ反対派の連中の悪あがきが続いている。

上院ではデビー・ステイブナウ議員が「遺伝子組み換えを含む」の文字の代わりにバーコードまたは問い合わせ用の電話番号を表示するよう提案している模様だ。

とはいえ、アメリカ議会は6/24(金)までで、以降は夏休みのため休会となる。

よってそれさえ乗り切れば、バーモント州の遺伝子組み換え表示は無事実施されることになる。

 

しかし、2014年4月にバーモント州で遺伝子組み換え表示義務化法案が州議会を通過して以来、延々と続く反対派の抵抗は、非常にしぶとく、かつ見苦しいものだ。

2015年7月には、バーモント州の州法を無効化する“暗黒法案”が下院で成立。

上院では予算案の中に紛れ込ませて議会の通過が図られたものの、2015年12月には否決された。

そうかと思えば、また上院で復活し、やっと3月にはそれが否決された。

それなのに、またもや上院でのこの動きである。

アメリカ人でスマートフォンを持っているのは国民の64%に過ぎず、バーコードの表示は1/3の国民を蚊帳の外に置いてしまうことになる。

国民の知る権利を平等に保証する表示とはいえないのだ。

仮にすべての国民がスマートフォンを所有し、バーコードを調べることができたとしても、調べる手間がかかるという点で、消費者にとって不親切であることは否めない。

あくまでも情報を隠したい、という企業側の思惑が見え見えだ。

企業にはいい加減観念してもらいたいし、アメリカの議員には、企業のためでなくアメリカ国民のために働いてほしいものだ。